はじめに:失敗は成長のチャンス
ゲーム制作を始めると、誰もが失敗を経験します。
「途中で挫折してしまった」 「完成したけど誰も遊んでくれない」 「作っている途中で飽きてしまった」
私も最初のゲームを作ったとき、たくさんの失敗をしました。3ヶ月かけて作ったゲームが未完成のまま放置されたこともあります。
でも、失敗は悪いことではありません。失敗から学ぶことで、次のゲームはもっと良くなります。
この記事では、ゲーム制作でよくある失敗パターンと、その解決策を紹介します。この記事を読めば、同じ失敗を避けて、スムーズにゲームを完成させることができます。
企画段階での失敗
ゲーム制作は企画段階が最も重要です。ここでの失敗が、後の挫折につながります。
失敗1:最初から大作を作ろうとする
よくあるパターン: 「壮大なストーリーのRPGを作りたい!」 「100時間遊べるオープンワールドゲームを作る!」
初心者が最も陥りやすい失敗です。
なぜ失敗するのか:
- 完成まで何ヶ月、何年もかかる
- 途中で技術的な壁にぶつかる
- モチベーションが続かず、挫折する
- 完成しないので達成感が得られない
解決策: 「1週間で完成するゲーム」から始める
最初のゲームは、プレイ時間5〜10分の短編にしましょう。
例:
- 3ステージだけのパズルゲーム
- 1つの部屋からの脱出ゲーム
- プレイ時間10分のノベルゲーム
- 戦闘3回だけの超短編RPG
小さなゲームを完成させることで:
- 達成感が得られる
- ツールの使い方が身につく
- 次の作品へのモチベーションになる
ポイント: 「小さく作って、何度も作る」これが上達の近道です。
失敗2:ターゲットが曖昧
よくあるパターン: 「みんなに楽しんでもらいたい!」 「老若男女、誰でも遊べるゲームにしたい!」
なぜ失敗するのか:
- ターゲットが広すぎると、誰にも刺さらない
- ゲームの方向性が定まらない
- 結果的に中途半端なゲームになる
解決策: 具体的なターゲットを1人決める
「誰に遊んでもらいたいか」を明確にしましょう。
例:
- 悪い:「みんなに楽しんでもらいたい」
- 良い:「パズルゲームが好きな20代女性」
- 良い:「ホラーゲームが好きな高校生」
- 良い:「昔ドラクエをやっていた30代男性」
ターゲットが明確だと:
- ゲームの方向性が定まる
- デザインや難易度が決めやすい
- 「この人なら喜んでくれるかな?」と考えながら作れる
ポイント: まずは「自分が楽しいゲーム」を作るのもOKです。自分がターゲットなら、判断がしやすくなります。
失敗3:面白さの定義ができていない
よくあるパターン: 「とりあえず作り始めて、途中で考えよう」 「面白くなるはず…」
なぜ失敗するのか:
- 何を目指しているのかわからなくなる
- 作っているうちに迷走する
- 完成しても「何がしたかったのか」が不明
解決策: 「このゲームの一番の面白さ」を1文で書く
制作を始める前に、このゲームの核となる面白さを言語化しましょう。
例:
- パズルゲーム:「ブロックを消したときの爽快感」
- ホラーゲーム:「次に何が起こるかわからないドキドキ感」
- RPG:「キャラクターが成長していく達成感」
- ノベルゲーム:「選択肢によって結末が変わる驚き」
この1文を紙に書いて、制作中も常に見える場所に貼っておきましょう。
迷ったときは、「これは面白さの核に貢献するか?」と自問してください。
ポイント: 面白さの核が明確なら、余計な要素を削ぎ落とせます。
制作中の失敗
企画が決まっても、制作中に失敗することがあります。
失敗4:完璧主義で進まない
よくあるパターン: 「このグラフィックが気に入らない…作り直そう」 「もっと良い演出があるはず…」 「完璧になるまで公開できない」
なぜ失敗するのか:
- 完璧を目指すと、永遠に終わらない
- 細部にこだわりすぎて、全体が進まない
- 結果的に完成しない
解決策: 「60%の完成度でOK」と決める
最初のゲームは練習です。60%の完成度で一度公開し、フィードバックをもらってから改善しましょう。
60%の完成度とは:
- ゲームとして遊べる
- 最後までクリアできる
- 致命的なバグがない
これで十分です。
完璧主義を避けるコツ:
- 制作期間を決める(例:1週間で絶対に完成させる)
- 「後で直せる」と考える
- 「まず完成、次に改善」の順番を守る
ポイント: プロのゲームも、最初は未完成の状態でリリースして、アップデートで改善しています。
失敗5:途中で飽きる・挫折する
よくあるパターン: 「最初は楽しかったけど、だんだん作業が苦痛に…」 「もっと面白いアイデアが浮かんだから、こっちを作りたい」
なぜ失敗するのか:
- 制作期間が長すぎる
- 単調な作業が続く
- 新しいアイデアに目移りする
解決策: 短期集中で完成させる
1週間〜2週間で完成するゲームを作りましょう。飽きる前に完成します。
飽きないためのコツ:
- 毎日少しずつ進める(1日1〜2時間)
- 「今日はキャラクター作成」「今日はステージ1」など、明確な目標を決める
- 作業を細かく分けて、達成感を味わう
- 友達に途中経過を見せて、モチベーションを保つ
新しいアイデアが浮かんだら:
- メモだけして、今のゲームを完成させる
- 完成後に次のゲームとして作る
ポイント: 「完成させる経験」が何よりも大切です。途中で別のゲームに移ると、永遠に完成しません。
失敗6:機能を詰め込みすぎる
よくあるパターン: 「あれもこれも入れたい!」 「もっと機能を追加すれば面白くなるはず」
なぜ失敗するのか:
- ゲームが複雑になりすぎる
- プレイヤーが混乱する
- 制作時間が膨大になる
- バグが増える
解決策: 「引き算の発想」を持つ
面白さの核に必要な機能だけを残し、それ以外は削りましょう。
例:パズルゲームの場合
- 必要:ブロックを動かす、消す
- 不要:ストーリーモード、オンライン対戦、ランキング機能
最初のゲームは、シンプルが一番です。
機能を絞るコツ:
- 「この機能がなくても、ゲームは成立するか?」と自問する
- 成立するなら、削る
- 追加機能は「続編」や「アップデート」で実装する
ポイント: シンプルなゲームほど、面白さが伝わりやすいです。
完成・公開時の失敗
ゲームが完成しても、公開時に失敗することがあります。
失敗7:完成させずに次の企画へ
よくあるパターン: 「90%完成したけど、新しいアイデアが浮かんだから、そっちを作ろう」
なぜ失敗するのか:
- 完成作品がゼロのまま
- スキルが身につかない
- 「完成させる力」が育たない
解決策: 「絶対に完成させる」と決める
どんなに粗くても、最後まで完成させましょう。
完成の定義:
- ゲームが最後まで遊べる
- クリアできる
- 致命的なバグがない
これで「完成」です。
ポイント: 未完成のゲーム10個より、完成したゲーム1個の方が価値があります。
失敗8:テストプレイをしない
よくあるパターン: 「自分でプレイしたから大丈夫」 「バグはないはず…」
なぜ失敗するのか:
- 自分では気づかないバグがある
- 難易度が適切かわからない
- 説明不足で、遊び方がわからない
解決策: 必ず第三者にテストプレイしてもらう
公開前に、友達や家族に遊んでもらいましょう。
テストプレイで確認すること:
- バグはないか
- 遊び方はわかるか
- 難易度は適切か
- どこで詰まったか
- どこが面白かったか
ポイント: ゲーム制作者は、自分のゲームを客観的に見られません。第三者の視点が必要です。
失敗9:フィードバックを活かせない
よくあるパターン: 「批判されて傷ついた…もう作らない」 「全部のコメントに対応しようとして混乱」
なぜ失敗するのか:
- 批判を個人攻撃と受け取ってしまう
- すべての意見を取り入れようとして、方向性がブレる
解決策: 建設的なフィードバックだけを参考にする
良いフィードバック:
- 具体的な指摘(「ステージ3が難しすぎる」)
- 改善案がある(「ヒントを追加してほしい」)
- プレイした上での感想
無視していいフィードバック:
- ただの悪口(「つまらない」だけ)
- 理由がない否定
- あなたの作りたいゲームと方向性が違う意見
フィードバックの活かし方:
- 複数の人が同じことを言っている → 改善する価値あり
- 一人だけが言っている → 個人の好みかも
- 自分の「面白さの核」に反する意見 → 無視してOK
ポイント: すべてのフィードバックに対応する必要はありません。自分の作りたいゲームを大切にしてください。
まとめ:失敗を恐れず、小さく作って学ぼう
ゲーム制作でよくある失敗と解決策をまとめます。
企画段階での失敗:
- 最初から大作を作ろうとする → 1週間で完成するゲームから始める
- ターゲットが曖昧 → 具体的な1人を想定する
- 面白さの定義ができていない → 「このゲームの一番の面白さ」を1文で書く
制作中の失敗: 4. 完璧主義で進まない → 60%の完成度でOKと決める 5. 途中で飽きる・挫折する → 短期集中で完成させる 6. 機能を詰め込みすぎる → 引き算の発想を持つ
完成・公開時の失敗: 7. 完成させずに次の企画へ → 絶対に完成させると決める 8. テストプレイをしない → 第三者にテストプレイしてもらう 9. フィードバックを活かせない → 建設的なフィードバックだけを参考にする
一番大切なこと: 失敗は成長のチャンスです。失敗を恐れて何も作らないより、失敗しながら完成させる方が100倍価値があります。
成功への3つのステップ:
- 小さく作る(1週間で完成するサイズ)
- 完成させる(60%の完成度でOK)
- 学ぶ(フィードバックを次に活かす)
このサイクルを繰り返すことで、確実に上達します。
最初のゲームへのアドバイス:
- 完璧を目指さない
- 小さく始める
- 必ず完成させる
- 誰かに見せる
- 次のゲームを作る
10本作れば、あなたはもう初心者ではありません。
次のステップ: 今すぐ、「1週間で完成するゲーム」の企画を考えてみましょう。
紙に書いてください:
- ジャンル:
- プレイ時間:
- 一番の面白さ:
- 完成予定日:
これが決まったら、明日から制作を始めましょう。
失敗を恐れず、まずは1本完成させてください。あなたのゲームを、楽しみに待っています!


